キュプラ繊維の生地とは?特徴や取り扱い方法

キュプラ繊維の生地

キュプラ繊維の生地とは?

キュプラ生地はコットンリンター(綿花を採取した後、種子表面に残っている短い繊維)から作られた化学繊維の一種で、植物原料を科学的な手法で繊維として再生することから、化学繊維の中でも再生繊維に分類されます。
同じ再生繊維のレーヨンと似ていますが、レーヨンは主に木材パイプを原料としています。
レーヨンは水に濡れると強度がかなり低下しますが、キュプラはレーヨンと比べ、水分による強度低下が少ないのが利点です。

キュプラ繊維の断面は丸く滑らかなため、生地もなめらかですべりが良く、肌触りが良いのが特徴です。
吸湿性・透湿性に優れ、静電気が起こりにくいので衣類の裏地として適した素材です。
肌触りが非常に良い高級裏地として知られており、高級ブランド製品の裏地にも多く使用されています。

キュプラ繊維の生地のメリット

吸湿速乾性に優れているので、衣類の裏地に使用するとムレやベタつきを抑え、静電気も起こりにくいので、快適な着心地を実現してくれます。
さらに優れた染色性から、美しい発色が楽しめます。

キュプラ繊維の生地のデメリット

レーヨンと比べて水分に強いとはいえ、キュプラも水濡れに強いわけではありません。
水洗いしたり、濡れたまま放置すると、縮みや型崩れ、水しみが起きる可能性があります。
ポリエステルなど他素材の裏地用生地と比べ、価格が高めです。

キュプラ繊維の生地の取り扱いとお手入れ方法

キュプラは主に衣類の裏地として使用するため、表地との関係で取り扱いが変わりますが、キュプラは水に強くないため基本的にはドライクリーニングが推奨されます。
シワが気になる場合は、あて布をして低温で軽くアイロンをかけてください。水分に弱いのでスチームアイロンは避けてください。